キーワードの種類には、指名・購入・情報検索の他に下記のように
- 検索ボリュームの高い「ビッグキーワード」(月間検索ボリューム:10,000以上)
- 検索ボリュームが中程度の「ミドルキーワード」(月間検索ボリューム:1,000~10,000)
- 検索ボリュームが低い「スモールキーワード」(月間検索ボリューム:1,000~10,000)
の3種類の分類方法もあります。
- ビッグキーワードは、一般的なキーワードであり、検索ボリュームが非常に高く競合も激しいです。例えば、「旅行」「グルメ」「ファッション」などが挙げられます。ビッグワードに対するSEOの取り組みは非常に重要ですが、競争が激しいため、上位表示を目指すのは困難です。
- ミドルキーワードは、ビッグワードよりも検索ボリュームが低いため、競合も少なく、比較的上位表示を目指しやすいキーワードです。例えば、「国内旅行」「ステーキレストラン」「春ファッション」などが挙げられます。
- スモールキーワードは、検索ボリュームが非常に低いため、競合も少なく、比較的上位表示を狙いやすいキーワードです。例えば、「朝食に食べるフルーツ」「子供向けの簡単なクラフト」「小学校PTAの役員選任方法」などが挙げられます。
ビッグワード、ミドルワード、スモールワードの適切なバランスをとりながら、検索エンジン上位表示を目指すことが、SEOの基本的な戦略の一つです。
ロングテールSEO
ロングテールSEOの概念は、クリス・アンダーソンが2006年に出版した『ロングテール「売れない商品を宝の山に変える新戦略』という書籍で提唱されました。この書籍では、AmazonやNetflixなどの成功事例を紹介しており、インターネットが持つ特性を利用して、マスマーケットではなく、多様なニッチ市場をターゲットにすることが、ビジネスにとって有効であることが説明されています。
ロングテールという言葉は、販売数量曲線の右側が長く伸びることを表しており、ヒット商品に頼らないビジネスモデルを指します。この概念をSEOに当てはめると、一般的なキーワード(ショートテールキーワード:ビッグキーワード)よりも、具体的で長いフレーズを含んだキーワード(ロングテールキーワード)をターゲットにすることが、競合が激しいショートテールキーワードに比べて、より効果的であるとされています。
アンダーソンによると、インターネットが持つ長い尾の形状によって、ニッチ市場に向けた商品やサービスを提供することが可能になり、それぞれのニッチ市場が全体的な売上に貢献することができるとされています。同様に、ロングテールSEOにおいても、多数のロングテールキーワードにターゲットを絞り、それらのキーワードが全体的なアクセスや売上に貢献することが期待されます。
ロングテールSEOの重要性は、アンダーソンの説が示すように、インターネットの性質に由来しているため、今後も重要なSEO戦略となることが予想されます。
スモールキーワードから攻めて行くSEO戦略
一般的に、スモールキーワードからミドルキーワード、そしてビッグキーワードの順で攻めていくSEO戦略は有効です。具体的には、以下の手順で進めていくことが考えられます。
- スモールキーワードをターゲットにする:
まずは、比較的少ない検索数であるスモールキーワードをターゲットにします。この段階では、競合が少なく、比較的容易に上位表示が可能です。また、スモールキーワードをターゲットにすることで、サイトの信頼性を高め、検索エンジンからの評価を得ることができます。
- スモールキーワードをターゲットにする:
- ミドルキーワードをターゲットにする:
次に、検索数が多く競合も多いミドルキーワードをターゲットにします。この段階では、スモールキーワードで培ったSEO対策の経験を生かして、より強力なSEO対策を施していきます。
- ミドルキーワードをターゲットにする:
- ビッグキーワードをターゲットにする:
最後に、検索数が最も多く競合も最も激しいビッグキーワードをターゲットにします。この段階では、スモールキーワードとミドルキーワードで培ったSEO対策の経験や、サイトの信頼性を生かして、強力なSEO対策を施していきます。ただし、ビッグキーワードをターゲットにする場合は、SEO対策だけでなく、広告やSNSなどを活用したマーケティング施策も必要となることがあります。
以上のように、スモールキーワードから順に攻めていくことで、SEO対策を着実に強化し、より高い検索エンジンの評価やアクセス数、売上げを得ることができるとされています。
まとめ
スモールキーワードから攻めていくSEO戦略は、初めは一見遠回りのように見えますが、実際にはより効率的かつ確実なSEO対策の方法となります。
スモールキーワードは検索数が少なく競合も少ないため、比較的容易に上位表示が可能です。この段階でサイトの信頼性を高めることで、ミドルキーワードやビッグキーワードでの上位表示に対する検索エンジンの信頼を高めることができます。また、ビッグキーワードのターゲットにするためには広告やSNSなどを活用したマーケティング施策も必要となりますが、スモールキーワードから攻めていくことで、マーケティング施策もより効果的になる可能性があります。
このように、スモールキーワードから攻めていくSEO戦略は、より効率的かつ確実なSEO対策の方法となるため、SEO対策を行う際には、ぜひ取り入れてみることをおすすめします。