概要
Googleキーワードプランナー等のキーワード調査ツールを使うと、ユーザーが検索するキーワードを調べることができます。その中で、検索キーワードにはいくつかの種類がありますが、それらを分類する方法の1つが、以下の3つのグループに分ける方法です。
- 指名検索(Navigational Queries):ナビゲーショナルクエリ。特定のウェブサイトにアクセスするために検索しているクエリ。 例:「Amazon」、「Google Maps」
- 購入検索(Transactional Queries):トランザクショナルクエリ。何らかのアクションを起こすために検索しているクエリ。 例:「スマホの購入」、「レストラン予約」
- 情報検索(Infomational Queries):インフォメーショナルクエリ。情報を求めている検索クエリ。 例:「スマホの使い方」、「健康的な食事の方法」
指名検索(Navigational Queries)
指名検索(Navigational Queries)とは、ユーザーが特定のウェブサイトやブランド、製品などの特定のページにアクセスするために使用される検索クエリのことです。
つまり、ユーザーが既に特定のウェブサイトの存在を知っている場合、そのウェブサイトに直接アクセスするために検索エンジンで検索を行うことがあります。例えば、「amazon」、「ヤフオク」、「google」などの単語で検索することで、それぞれのウェブサイトにアクセスすることができます。
このようなナビゲーションクエリは、検索エンジンにとっては非常に重要なものであり、ウェブサイトのブランド名やドメイン名を含むキーワードを含めることで、正確な結果を返すようになっています。また、SEO(検索エンジン最適化)の観点からも、自社のウェブサイトが正確に検索されるようにすることが重要であり、ナビゲーションクエリに対応したコンテンツを提供することが必要です。これはSEOアルゴリズムの三大要素でお話しした内部要素にあたります。
では、ユーザーがどの様なキーワードでサイトに訪問したか?競合サイトを調査するのに役立つのがsimilarweb(シミラーウェブ)です。シミラーウェブProの方が更に細かくキーワードがみれますが、無料版だけでも十分確認が可能です。
上記のツールから、アメブロへの流入キーワードはアメブロ・アメブロ芸能人ランキング・芸能人ブログ・ブログ・ブログランキングである事が分かります。これらのことから、訪問者はサイトの企業名やサービス名の固有名詞で検索していることが分かります。このような検索を指名検索と呼びます。
購入検索(Transactional Queries)
具体的な例を挙げると、トランザクショナルクエリには以下のようなものがあります。
- 買い物クエリ
例えば、「iPhone 12 購入」や「MacBook Air 価格」といったクエリは、ユーザーが製品を購入したいという意図が明確に表れています。トランザクショナルクエリに対応したウェブサイトでは、商品の価格や在庫状況、カートボタンなどが分かりやすく表示されることが期待されます。
- 予約クエリ
「ホテル予約」や「飛行機チケット予約」などのクエリは、ユーザーが旅行や宿泊を予約したいという意図があることを示しています。トランザクショナルクエリに対応したウェブサイトでは、日程や部屋のタイプ、予約手続きのフォームなどが簡単にアクセスできるように設計されることが望まれます。
- ログインクエリ
「Gmail ログイン」や「Facebook アカウント作成」などのクエリは、ユーザーがサイトにログインしたり会員登録したいという意図があることを示しています。トランザクショナルクエリに対応したウェブサイトでは、ログインフォームやアカウント作成フォームが分かりやすく表示されることが期待されます。
購入検索(Transactional Queries)のまとめ
これらの例からも分かるように、トランザクショナルクエリは、ユーザーが直接的なアクションを起こすために行われるクエリであり、その意図が明確であることが特徴的です。
トランザクショナルクエリに対応したウェブサイトでは、商品やサービスの価格、詳細な情報、カートや予約フォームなどの直接的なアクションを促すコールトゥアクション(CTA)が配置されることが一般的です。また、トランザクショナルクエリに対応したランディングページでは、検索クエリに対して直接的な情報やアクションを提供することが求められます。
SEM(Search Engine Marketing)においても、トランザクショナルクエリに対応するキーワードを選定し、それに対応する広告を出稿することで、ユーザーが求めるアクションを的確に捉え、サイトへのアクセスやコンバージョン率の向上につなげることができます。また、トランザクショナルクエリに対応した広告は、一般的にクリック率が高く、コンバージョン率も高い傾向にあります。
トランザクショナルクエリは、ユーザーの購買意欲が高い状態で行われるため、サイトの設計やコンテンツ作成においても重要なポイントとなります。例えば、商品の詳細な情報や比較表、口コミやレビューなどが掲載されたページは、トランザクショナルクエリに対応したコンテンツとして有効です。
情報検索(Infomational Queries)
インフォメーショナルクエリとは、ユーザーが情報を収集したいという意図で行う検索クエリのことを指します。インフォメーショナルクエリは、情報収集や知識の習得が目的であり、トランザクショナルクエリと異なり、直接的なアクションを起こすためのクエリではありません。
インフォメーショナルクエリは、大きく以下の3つに分類されます。
- Know Simple Queries
知識の基礎的なことを知りたい場合に使用されるクエリです。例えば、「地球の自転周期」といった、ある特定のトピックについての情報を収集するためのクエリが該当します。
- Know How Queries
何かを実行する方法に関する情報を収集するために使用されるクエリです。例えば、「自宅でパンを焼く方法」や「英語を上達させる方法」など、特定のタスクを達成するために必要な手順や方法に関する情報を収集するためのクエリが該当します。
- Know What Queries
ある特定のものや概念に関する情報を収集するために使用されるクエリです。例えば、「スターバックスとは何か」といった、ある特定の企業や商品、サービスに関する情報を収集するためのクエリが該当します。
情報検索(Infomational Queries)まとめ
これらのクエリに対応したウェブサイトでは、専門的な知識が必要な場合には、専門用語を説明したり、解説記事やFAQなどの情報が提供されることが望まれます。また、視覚的なコンテンツや図解、動画などもインフォメーショナルクエリに有効な情報提供方法です。このクエリは直接的な売り上げにつながる事はありませんが、SEOの効果を上げ、ユーザーにとって最も知りたい情報の一つであり、検索ユーザーのサイトへの流入が増えるので、結果的には重要なクエリであるといえます。
まとめ
指名検索(navigational queries)は、特定のウェブサイトやオンラインサービスにアクセスするために使用されるクエリであり、既に知っているウェブサイトやサービスの名前、URL、またはブランド名などが含まれます。
購入検索(transactional queries)は、オンラインで何かを購入、ダウンロード、予約、または申し込むなど、特定のアクションを実行するために使用されるクエリです。具体的には、商品名やブランド名、価格、評価、レビューなどのキーワードが含まれます。
情報検索(informational queries)は、特定のトピックに関する情報を収集するために使用されるクエリであり、あるトピックに関する基礎的な情報から専門的な情報まで、さまざまなレベルの情報が含まれます。キーワードとしては、トピックの名称、定義、歴史、用途、メリット、デメリットなどが含まれます。
これらのクエリの種類を理解することで、ウェブサイトやコンテンツの作成者は、特定の目的を持つユーザーのニーズに合わせた最適なコンテンツを提供することができます。また、SEOやウェブマーケティングの観点からも、それぞれのクエリの特徴やニーズを理解することが重要です。