Google I/Oで発表された新機能がSEOに与える影響
Google I/Oで発表された新機能「Search Generative Experience (SGE)」と「Perspectives on Search」がWebやSEO業界に大きな変化をもたらします。これらの新機能はどのようなもので、どのようにSEOに影響するのでしょうか。今回は、それぞれの新機能について解説していきます。
SGEとは
SGEとは、「検索生成体系」という意味で、AIがユーザーの検索クエリに対して回答を生成する機能です。検索結果画面の一番上に「Generative AI is experimental」と表示され、AIによる回答が表示されます。
特徴
- AIが回答を生成するため、ユーザーは短時間で自分が知りたいことを知ることができます。
- 回答に関連するコンテンツやリンクも提供されるため、ユーザーはより深く情報を探求することができます。
- 生成系AIの技術が進化することで、回答の質や量も向上していく可能性があります。
SEOへの影響
- SGEによって回答が見れてしまうため、ウェブサイトへのトラフィックが減っていく可能性があります。
- トラフィック減少の度合いはクエリによって異なります。例えば、「Informationalクエリ」(情報探索系)ではトラフィックが減少していく可能性が高いと思われます。一方、「Transactionクエリ」(購入や申し込みをする行動が発生するクエリ)ではあまりトラフィックは減らないと思われます。
- SEO担当者は、この検索結果画面の変更をきちんと理解した上で、先手を打っていくことが重要です。
Perspectives on Searchとは
Perspectives on Searchとは、「視点」という意味で、検索結果に「Perspectives」というタブが追加される機能です。このタブをクリックすると、SNSやフォーラムの情報、個人ブログなどの情報が表示されます。
特徴
- ユーザーは独自性の高い実体験や、誰かの実体験などを簡単に見つけることができます。
- 有益な情報は思いがけない場所や見つけにくい場所に存在することがよくあるため、Perspectives on Searchは隠れた逸品をより多くの人々に届けるための改善を行います。
- 30秒の動画であったとしても、2万字3万字の深く掘り下げた記事であったとしても、どちらにも良さがあるため、Perspectives on Searchはより良いコンテンツが見つかる検索結果にするための取り組みです。
SEOへの影響
- 実体験が持つ価値がより一層高まっていくと思われます。そのため、E-E-A-T(Experience,Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness)の観点から、実体験や経験を盛り込んだコンテンツ製作をしていく必要があります。
- また、そのサイトやページでしか提供できない価値をきちんとGoogleに示していくことも重要です。これは、「独自の価値提供」がSEOのキーワードになるということです。
まとめ
SGEとPerspectives on Searchの違いは、検索の目的と方法にあります。SGEは、生成AIを使ってユーザーの質問に対して自然言語で回答することで、検索の精度と効率を高めることを目指しています。Perspectives on Searchは、他の人の投稿や動画などを検索結果に表示することで、検索の多様性と豊かさを高めることを目指しています。SGEは、ユーザーが知りたいことに対して直接答えることができますが、Perspectives on Searchは、ユーザーが知りたいことに対して他の人の視点や体験を紹介することができます。どちらも検索の可能性を広げる技術ですが、使い方や役割は異なります。
Googleは自分たちのプラットフォームやWebのエコシステムのあり方を根本改革しようとしています。そのため、プラットフォームから恩恵を受けるSEO担当者は、この変化に合わせていく必要があります。今後もSEO担当者としては、Googleの進化に合わせて進化していきましょう。